頭痛に対する非薬物療法ー鍼灸ー

緊張型頭痛に対する治療に、鍼灸療法があります。鍼治療は、メタアナリシスで有効性が確認されているものの、頭痛診療ガイドライン2021においては「エビデンスの確実性C」と記載されています。

片頭痛に対しては、一般的に鍼治療が効きにくいと考えられています。ただし、片頭痛の患者は共存症として頸肩凝りを高頻度に訴えることが多いことが注目されており、鍼治療が頭頚部等の筋群の圧痛および中等度以上の頭痛日数の減少に寄与したとの報告があります。また、MRIを利用した簡易脳血流測定検査において、視床や視床下部および弁蓋部、帯状回、島で脳血流の増加が認められ、局所のみならずより上位の中枢に影響を及ぼす機序が考えられています。

鍼治療は、薬物療法以外の治療を希望される方にとって重要なオプションであると考えます。当院では、セイリン社製の安全な鍼を用いており、通常の鍼だけでなく貼るタイプの皮内針も用意していますのでお気軽にご相談ください。