睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に呼吸が一時的に停止したり(無呼吸)、一時的に浅い呼吸が続く低呼吸になったりする病気です。突然死や脳卒中発症の原因になることもありますので注意が必要です。寝ているときに起こるため、ご本人は自覚されず、家族などから指摘されて気付くことが多いです。そのため、診断は、まず日頃の睡眠状況をお聞きすることから始まります。ご家族などからイビキがうるさいと指摘されたときだけでなく、日中の眠気がある、起床時に体がスッキリしない、集中力や記憶力が低下した、熟睡感がない、などの症状がある方も睡眠時無呼吸症候群が疑われます。気になる症状があるときは、気軽にご相談ください。
このような症状の方はご相談を
- 家族などから「いびきが大きい」と言われた
- 「寝ているときに呼吸が止まっている」と言われた
- 突然息が苦しくなり、夜中に目が覚めてしまうことがある
- 夜間にトイレに行くことが多い
- 目覚めが悪い、起きたときに疲労感がある
- 起きたとき、過度に喉が渇いている
- 日中に強い眠気を感じる、倦怠感がある
- 集中力や記憶力が低下した
睡眠時無呼吸症候群の簡易検査
上記のような症状に心当たりのある患者様には、睡眠時無呼吸症候群の簡易検査をお勧めしております。貸し出した医療機器を使って、ご自宅で検査を行っていただき、当院で解析いたします。睡眠時無呼吸症候群の診断、および症状の程度を測定するための検査です。
口と鼻に呼吸センサーを、指に血中酸素濃度を調べるセンサーを取り付けて一晩就寝していただき、時間当たりに10秒以上の無呼吸・低呼吸が何回生じるか、また同時に血中酸素濃度の低下が起こっているかどうかを調べます。
主な治療法
睡眠時無呼吸症候群の治療にあたっては、無呼吸状態を引き起こしている原因を突き止めたうえで行います。比較的に軽度の場合ならば、歯科医院でマウスピースを作成してもらうことも出来ます。しかし、一般的によく見られる中等度の睡眠時無呼吸症候群の場合は、CPAP療法を検討します。睡眠中にマスクを鼻に装着し、陽圧を加えた空気を送り込むことによって気道の閉塞を取り除きます。睡眠時無呼吸症候群を放置していると死亡率が高くなると言われており、軽視すると怖い病気なのですが、CPAP療法できちんと治療すればリスクを抑えられる可能性があります。
なお、この病気は生活習慣の乱れが原因となっていることが多いので、食事や運動習慣などを見直すことも大切です。肥満の方は、減量のために適度な運動を心がけ、食事も腹八分目に抑えます。寝酒もやめてください。お酒は筋肉を弛緩させるため、気道の閉塞をさらに悪化させる可能性があるからです。この他、睡眠薬のなかには筋弛緩作用を有するタイプもありますので、服用にあたっては医師にご相談ください。